設計事務所に相談すると・・・

「家をつくりたい人」と「家の図面を描く人」と「家をつくる人」が揃わないと家づくりははじまりません。建築業会では「家をつくりたい人」を建築主、「家の図面を描く人」を建築士、「家をつくる人」を施工者と呼びます。家づくりをスタートさせるにあたって、建築主はまず「設計施工一括型」か「設計施工分離型」のどちらかを選ぶことになります。ハウスメーカーとか工務店に相談に行くと「設計施工一括型」を選んだことになります。建築士事務所の看板をあげている設計事務所に相談すると「設計施工分離型」を選択したことになります。「設計施工一括型」は、建築士と施工者が同じ会社に所属しているというイメージでよいと思います。「設計施工分離型」は、建築士と施工者はそれぞれ別々の会社です。このサイトの制作者は「設計施工分離型」の側にいるので、おすすめは分離型です。ただどちらの側にもメリットとデメリットがあります。それを知っておくことはとても大事なことだと考えます。人に頼るようで申し訳ないのですが「設計事務所 工務店 メリットとデメリット」などのワードで検索するといろいろと違いが述べられています。便利な時代になりました。

コンセプト01

さて、ここから先もみていただけているということは、「設計施工分離型」に興味ありと受け取り、話を続けていきたいと思います。分離型の設計事務所の特徴は一言で言えば「自由」です。この自由に影響を与えるものは「法律」と「建築主からの条件」の2つだけ。一括型の場合は、建築士と施工者は会社の一員なので、建築主の条件よりも会社のルールが優先されます。建築主がこうしたいと依頼して、建築士がこうしましょうと提案しても、会社のルールに沿っていなければ施工に至りません。これが利点になるか欠点になるかは状況によるので、そこが依頼主である建築主さんを悩ませているところかもしれません。建築主さんでお悩みのかたは直接ご相談(メール)ください。建築主さんそれぞれ状況が異なるので、状況にあわせてできるだけわかりやすくお答えいたします。事務所へ相談にみえる方には2つのタイプがあります。一つは、家を建てる土地がすでに決まっている方。もう一つは、土地も一緒に探してほしいとか、検討中の土地があるので見てほしいという方。土地が決まっているのであれば、要望をお聞きした上で写真のようにイメージのスケッチを描きます。このイメージスケッチはこれから家づくりをはじめましょうという案内状みたいなものです。このスケッチを見ながら、ここはこうしたい、ああしたいと、建築主と建築士の会話がはじまります。土地探しからの場合は、希望の地域や条件をうかがって知り合いの不動産屋さんとお探しいたします。意中の土地がある方の場合は、その土地のデメリットをチェックしてお伝えするようにしております。住宅の設計に40年近く携わってきた経験をこれからの設計に活かすための心得を下に記し、私の設計指針といたします。

 

家はできるだけ小さく、シンプルなものでありたい。

 

家の中の見通しをよくして、家のひろがり感を得られるようにする。

 

窓から眺める景色のことを想いながら設計する。

 

家を建てる土地に立ち、朝の光が射してくる方向に何があるかを確認する。

 

雨の日の土地の様子、近所の様子を見にいき、実感を得てくる。

 

家の外側の使い方を考える。

 

地面と基礎が接するところを、人と虫との結界と考える。

 

天井の高さは、その居場所の性格に合わせて設計する。

 

ものの置き場所をイメージできるように設計図を描く。

 

細部をきちんとていねいに設計する。

 

ものが映えるような素材を選ぶ。

 

 

住宅設計メモ

 

夫婦寝室

 

階段

 

押入収納

 

部屋のかたち

 

つづく