家を建てるときに必要な費用は建築工事費・設計料・引越し代・登記にかかる費用などいろいろとあります。その中で一番気になるのが工事費です。よく「坪いくらくらいですか?」と質問されます。ハウスメーカーのように同じものを大量につくっていれば、すぐに数字が出てくるのですが、設計事務所の場合は、建築主さんが違えば要望も変わり、一軒一軒まったく違う仕様になるので、なかなか即答することがむずかしいのが正直なところです。そこでこれまでに設計した見積り資料を整理してみたのが下の表です。建築面積50㎡、延床面積100㎡の木造2階建という想定です。建てた年が違えば材料費も違うので、2020年時点ならばいくらになるか修正した金額で作成してみました。こうしてみると「これは即答できないわ」と合点するような金額の巾がみられます。質を重視される依頼主さん、コストが優先順位の一番にくる依頼主さん、みなそれぞれいろいろな要望をお持ちでした。そしてそれが初めから一貫していたかというと、そうでもなく、途中で急に工事予算が増えたり、減ったり、そのたびに「おっと!」とこちらも慌てて図面を描いたり、消したり、対応しておりました。

表の一番下の坪単価の数字は工事費と設計料をあわせた数字になっております。設計料は工事費の10%として計算しておりますが、難易度や規模によって多少変わります。数字に消費税は含めておりません。この数字と実際に建った家の写真をご覧いただきたいところですが、プライベートな情報になるので、対面でご相談をうけた方だけに限らせていただいております。いまここにご覧いただいている金額は「工事費+設計料」です。最初にも申しましたが、家を建てるときに必要な費用はいろいろとあります。そのいろいろを下に書き出してみました。下に書き出した項目すべてが、どの家にも必要ということではありません。必要になる可能性があるので事前に調べておくと安心です。わからないことがありましたら遠慮なく連絡(メール)してください。

 

1. 建築工事費用と設計料

2. 準備費用(解体・測量・各種申請料 など)

3. 祭事費用(地鎮祭・上棟式 など)

4. 外構工事費(擁壁・土地造成・門・塀・カーポート・植栽 など)

5. 持込備品(カーテン・ブラインド・家具・家電 など)

6. その他(近隣への挨拶・登記・ローン関係・引越し など)

7. 追加工事(工事契約後に追加した工事費用、埋設物撤去など)

8. 地盤調査・地盤改良

9. 照明器具

10. 空調設備(エアコンなど)

11. テレビ・アンテナ・通信配線工事・通信機器

12. 工事中に使用する電気・水道料金(建築工事費に含まれていることもあります。)

13. 水道引込み費用

14. 下水道負担金・下水道本管接続費用

15. ガス引込み費用

16. 私道掘削負担金